マンスリー・ストリートフェスティバル「彩りモノクローム IN 中目黒村マルシェ」



 日本アーティスト協会は、東京の中目黒駅前のランドマークであるナカメアルカスを舞台に、マンスリー・ストリートフェスティバル「彩りモノクローム IN 中目黒村マルシェ」を開催しています。


 この場所では「中目黒村マルシェ」という催しが第2週・第4週の土日に行われます。
当会は月に1度のイベント出店という形でこのマルシェに賛同・協力させていただいている一方、マルシェ実行委員会の皆様やボランティアの方々には、イベント運営に際して多大なるご協力をいただいております。


 私たちは、主にこの3点をテーマに、NPOならではのイベントづくりに取り組んでいます。
・地域の活性化、まちづくり
・私たちのミッションである「アーティストの社会的な価値の向上」
・特定の社会問題の解決(若者の社会参加の促進、保育・教育・福祉分野への理解)

 さて、今回は1/17(日)に開催した今年最初の「彩りモノクローム」の模様レポートをご紹介します。

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 この日は快晴だったが、夜には雪が降る寒さの中での開催。
12:3018:30の間に10組のライブに加え、今回から屋外では異例のヒューマンビートボックスバトルも企画された。
 はじめのコンテンツは、ガールズ育成プロジェクト『CANDY BOX PROJECT』によるライブ。


 まず登場したのは、ギター&ボーカルデュオのSabio。
演奏途中にシャボン玉でのパフォーマンスを織り交ぜて駆け付けたファンの心を掴むと、シンガー奈美のパワフルな歌声で寒空の下の中目黒が一気に明るくなる。
ハープ弾き語りの琴声が演奏を始めると、通りかかった人も足を止めてその音色に耳を傾けた。

 続いて登場したのは、大竹龍
ここから、彼の担当する「うたあそび保育コーナー」が始まる。
彼は現役保育士でありながら、独自の紙芝居「かおかおシアター」やうたあそびが保育関連書籍で度々取り上げられている。
 うたあそびは、遊びの中に保育の大切な要素がちりばめられているため、親子で楽しむことができ、全国大会も行われるほど保育業界で注目されている。
今回はその大会でも有名な小川俊彦氏をゲストに迎え、遠方から見学に訪れた保育士らも加わり、会場はほのぼのした雰囲気に包まれた。



 次のコンテンツは、『Street Beatbox Battle‼︎-中目黒杯-』。
国内のビートボックスバトルで上位入賞の強者4名による、その名の通り”ストリート”での異例のビートボックスバトルだ。
 この中目黒杯はビートボクサーの孟(つとむ)が企画し、一般社団法人日本ビートボックス協会の協力のもと以下のルールを作成した。
ジャッジには、日本ビートボックス協会の秋氏、日本アーティスト協会の宇田川に加え、ナカメアルカスのイベント担当の濱本氏を迎えることで、専門家から一般層まで虜にするパフォーマンスが求められる魅力的な大会になっている。

//////////Street Beatbox Battle‼︎-中目黒杯-//////////
ライブバトルと1on1の2種目で戦い、トータルポイントでウィナーが決まる
<ライブバトル>
・1人5分のライブを演奏
スキル/ミュージカリティ/オリジナリティで採点
・1位に4点、2位に3点、3位に2点、4位に1点を付与
<1on1>
ジャッジ3人の旗で決着するトーナメント戦
先行後攻を決め、1本60秒、交互に2回ずつ演奏
1位に4点、2位に3点、3位に2点、4位に1点を付与
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アンダーグラウンドで磨いた技のぶつかり合いに、会場はヒートアップ。
MCとくまるの町ゆく人を取り込む話術も相まり、中目黒の街頭にみるみるうちに人だかりができていく。



 第1回「Street Beatbox Battle‼︎-中目黒杯-」結果は、1位YOU BOX、2位あんぼ、3位FMTK、4位ユッケとなった。
記念すべき初代チャンピオンとなったYOU BOXは、登場からスタートするまでのわずかな時間すらパフォーマンスとして捉える高い集中力で、観客を完全に味方につけ、自身初の戴冠を掴み取った。
巧みな技術で熱い戦いを繰り広げたプレイヤーに、惜しみない拍手が贈られた。

※ビートボックスとは、口や鼻などから発する音でリズムやメロディーを奏でる演奏法の一種のこと。近いものにボイスパーカッションがあるが、ビートボックスは機械音や環境音を模して取り入れるなど、また違った魅力がある。


 続いて、孟によるビートボックス3分講座も行われ、観客から選ばれた1名がビートボックスにチャレンジすることに。
お菓子の名前になぞらえた発音をマイクに乗せて見事成功すると、歓声と拍手が起こった。
 その後、孟とアコースティックユニットmonogramが、同じ鹿児島出身ということでコラボレーションライブを展開。
ギター弾き語りとビートボックス、異なる"ストリート系"の見事な融合で観客を釘付けにした。


 シンガーとして登場したGOは、数々の大会で入賞してきたダンサーとしてのキャリアも持つ。
ビートボックスバトルに触発されたのか、冒頭でビートボックスをしながら即興でダンス。
ギターの弾き語りでオーガニックな魅力も放つなど、自信が愛してやまないストリートの醍醐味を体現し、多芸ぶりを余すことなく披露した。


 辺りが暗くなり始め、照明が効果的な陰影を生み出す。ここから一気にクラブ調の雰囲気に。
 サンリオピューロランドでハローキティとも共演している5人組ボーカルグループ、AMAZO NIGHTが登場すると、午前中から待ちわびたファンの黄色い声援がこだまする。
都心の屋外で繰り広げられる流行のツボを得たパフォーマンスに、外国人の女性も足を止めて見入るなど、ワールドワイドに愛される中目黒の土地柄を象徴した光景も見られた。


 東京下町バイリンガルがキャッチコピーの野澤アイラが登場すると、その本格的な歌声に聴き惚れるように心地よい静寂が訪れる。
合間のトークでは一転して観客から笑い声も出るなど、メリハリのあるパフォーマンスで場を締めると、この日最後の出演者Jaeへバトンをつなぐ。

 韓国出身で日本在住のJaeは、日本語、英語、韓国語を交えた歌で観客を魅了する。
サウンドの格好良さやボーカル技術の高さから、一気に彼のファンになったと言うビートボクサーもいた。
紳士的な佇まいから、女性ファンにもこれからますます絶大な人気を得ていくことだろう。


 こうして18:30、全てのパフォーマンスが終了したが、興奮冷めやらぬかのように観客はしばらく引きそうにない。
マルシェには出店時間を延長して営業する出店者もいるほど、熱気に溢れていた。

 この中目黒村マルシェには様々な思いを持つ人が集まる。
初期は東日本大震災の復興支援を目的としていたが、現在はその理念も残しつつ、中目黒から多様な文化を発信していくことも目的としているとのことだ。

 里親登録会を実施して保健所で殺処分される前に動物を救う活動や、福島の動物を保護しているアニマルシェルターが展示を行うなど、飲食店や衣料品の出店以外にも注目すべき取り組みが見られる。
音楽があることで注目が集まるのであればなおのこと、イベントの貢献度もあるというものだ。
様々な文化や理念の交差を促進し、まさに「多様性」を発信する空間が、ここ中目黒村マルシェと言えるだろう。

 次回、マンスリー・ストリートフェスティバル「彩りモノクローム IN 中目黒村マルシェ」は、2/27(土)。
中目黒村マルシェは別日にも開催しているので、日程を確認の上ぜひ足を運んでみてほしい。

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<中目黒村マルシェ>
http://www.nakameguromura.com/form.html
https://www.facebook.com/nakameguromura.marche/
主催:中目黒村マルシェ実行委員会  
運営:NPO JT&C  
協力:中目黒アトラスタワーテナント会 株式会社東急コミュニティー

<ナカメアルカス>
https://www.facebook.com/nakamearukas

<彩りモノクローム>
2010年に誕生した音楽イベントシリーズ。日本各地で様々なコンセプトで開催中。
企画:Umami+
運営:日本アーティスト協会
協力:
渋谷UNDER DEER LOUNGE
株式会社SONIC
一般社団法人日本ビートボックス協会
株式会Buzzic 
株式会社Grandayz
株式会社ボーテ
CANDY BOX PROJECT
MANZY Calamansi DRINK

<日本アーティスト協会>
問合せ先:j.artist.association@gmail.com
HP:http://jaa.strikingly.com/
FB:https://www.facebook.com/japanartistassociation/
TW:
https://twitter.com/official_jaa

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(文:Umami+)

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